OCR3のクランクとBBの取り外し
クランクとは、ペダルがくっついている柄の部分のことを指すが、左クランクはチェーンリング(いわゆるスプロケット)とくっついているのでチェーンリングと合わせて広義にクランクと呼んでいるようだ。
左右のクランクは、フレームはまっているBB(ボトムブラケット)に左右から接続して回転トルクをチェーン→タイヤへ伝える。
ペダルを回したときのカタカタ音とか、ギシギシ音などはクランクの締め付けやBBのグリスアップ、ベアリングのグリスアップ、ペダルの締め付け、サドルの締め付け等で大体は改善する。リアのベアリングの清掃とスプロケ清掃でカクカクが取れた経験もあるので、それも合わせて試すと良い。
クランクのサイズと種類
クランクを選ぶ時はスプロケットのサイズや枚数はもちろんのこと、PCD値にも注意する必要があります。(PSD値とは)
スプロケットを固定しているネジの位置を結んだ円の直径を示すPSD値は、ダブル歯の場合はインナーの直径(130mmや110mm)を示しますが、トリプル歯の場合はセンターとインナーの直径(130/74mm等)を示します。ダブル歯で言うインナーの直径が130mmのものをノーマルクランク、110mmのものをコンパクトクランクと呼んでいて、コンパクトのほうが最小歯数を少なく設定することができる反面、コンパクトクランクには大きなスプロケットを取り付けることができなくなります。
BBのサイズと種類
サイズに関しては、BBのシェル幅を68mmか70mmどちらか、自分のフレーム(OCR3なら68mm)に合ったものを選択するのでOK。スクエア等の軸が飛び出ているタイプでは軸の長さもいくつか選べるのできちんと合ったものを選ぶ必要があります。
BBにはいくつかの種類(BBの種類)があるので注意する必要がある。
1、スクエアテーパー(四角軸)
スクエアテーパータイプのものは、大きくカートリッジタイプのものとカップ&コーンのものの2つがあります。(カートリッジタイプとカップ&コーン)
カップ&コーンタイプは、シャフトとベアリングを切り離すことができるタイプ。シャフトとは左右のクランクをつなげる棒の部分のこと。ベアリングとはシャフトが回転するときに摩擦抵抗を少なくするためにシャフトのまわりを囲む金具で、摩擦抵抗を極力少なくするためにローラーが入っていることがあります。
カートリッジタイプは、シャフトとベアリングが一体になっていて切り離せないタイプ。OCR3とF20-RCはこのタイプ。
とはいえ、切り離せないはずのカートリッジBBを無理やり分解している人もいますのでやってみるのも良いでしょう・・・。(カートリッジ式BBの分解)
2、オクタリンク
タイプ的にはカートリッジタイプだが、シャフト軸の太さと、シャフト軸の先端が四角ではなく八歯(オクタ)のセレーションを使用しています。
3、ホローテックⅡ
ベアリングがシャフトを全て覆い隠すタイプ。シマノの105以上のBBは全てこのタイプとなるようです。クランクももちろんこれに対応したもの(右クランクがスプロケットだけでなく軸までセットになったもの)を使用しなければなりません。
BBとクランクの着脱
1、スクエアテーパー(四角軸)
カップ&コーンの化粧カップを外す工具はペグスパナなのかな?また、少なくともOCR3に関して言えば、カートリッジの化粧カップを取り外すための工具はアーレンキーである。詳しく調べていないのでわからないけど、BBのタイプが同じであったとしてもカップの形状が違うようなので自分のクランクを見てから工具を選んだほうがいいかもしれません。
化粧カップを取り外しただけでは、クランクとBBを切り離すことができません。完全に切り離すためには、クランクコッタレス抜き工具を使用します。シマノ純正のものとジェネリック品を比べると1000円以上の差はあるものの金額ほどの差はないようです。
クランク抜き工具でクランクとBBを切り離したら、今度はBBをフレームから切り離すための工具を使用します。カップ&コーンタイプはフックレンチにて取り外し、
カートリッジタイプはカートリッジBBツールなるものを使用します。ハンドル一体型の商品もありますが、カーボンフレームを使っていたり、きちんとしたトルク(50-70N・m)で締め付けたい人はハンドルがついていないものを買うといいかもしれません。レビューからは一体型のものの柄が折れたという情報もありますし、ソケット部分を買って、24mmのレンチ(モンキーでも可)か、差込角が12.7mmのソケットレンチ(車のホイール外すトルクレンチでいいかと)で外すほうがいいと思います。
カップ&コーンタイプの着脱方法は、こちらのサイトで解説されています。カートリッジタイプの着脱方法は以下の動画にて。BBの取り外しネジは右ワンが逆ネジになっていることに注意します。
2、オクタリンク
オクタリンクの脱着方法は上記カートリッジタイプとほぼ同じです。コッタレス工具も八歯セレーション用のコネクタが付いているらしいの問題ないかと思います。
3、ホローテックⅡ
このタイプは上記2つとは全く異なった形状でして、取り付け方も取り付け工具も全く異なります。
工具としては、クランク取付工具]とロックリング取付工具の2つは必須となります。種類は色々ありますが、値段はもちろんのこと、柄の長さをどうするかとか、トルクレンチで回したいとかレビューを見たりして決めるといいと思います。左クランクの締め付けが甘いと外れることもあるようです。
以下の動画や、ここのサイトを参考につけると良いでしょう。
調べてみると、3×8sのクランクがどこにも売っていない(H25.8現在)ので、クランクとBBだけ変えたくても変えられない事態に陥りました。BBだけであれば3000円とかで買えるようですが。
結論、OCR3の場合、BBの交換はしても、クランクの交換をする時期になったら新しい自転車を買ったほうがいい。
OCR3のクランクとBBの交換
以上を踏まえてクランクとBBを交換はせず、分解・清掃に留める。
用意した工具は、
(カートリッジBB用ソケット←このソケットはグラグラするのでPWTのの方がいい)
(コッタレスクランク抜き)
の2つです。共に1000円もしないで買うことができます。
これらの工具を使う前に、中央のネジを六角レンチにて取り外します。左右ともに正ネジです。
このネジを外しただけではクランクをBBから抜き取ることができませんので、ここでコッタレスクランク抜きを使用します。先端の金属部分は磁石でくっついているだけなので取り外しておきます。
(上の金属部分を外す)
(クランクにねじ込む)
(手でねじ込んだ後、モンキーなどで軽く増し締めしておく) コッタレスクランク抜きがセットし終わったら、シルバーの部分をレンチで回します(緩めるのではなく、締め込み)。するとクランクがBBから外れます。
(外した様子)
続いて、カートリッジBBソケットをBBにセットします。
適当なレンチを使って回していきます。右部分(スプロケット側)は逆ネジなので右まわしでゆるめます。
(今回は24mmめがねレンチを使用)
すると、なんとなんと、右を外しただけで左を緩めることなくしてBBが取り外せたではありませんか・・・。こんなんでいいのかおい。あとで、動画を見なおしてみたら左ワン→右ワンの順に外しているみたいなので、右から先に外したのがまずかったかようです。
(右側面とBB)
(左側面とBB)
BBは錆びるとまずいらしいので、グリスを塗布します。
今回用意したグリスは PARKTOOL(パークツール) ポリリューブ1000 113g・チューブ入という商品。
フタを開けると、穴が履いてないし・・・。
ググって調べるもすぐに情報がでなかったので、やむなくキリで穴を開けました。
グリスを塗り終わったら取り付けの逆の操作をしますが、クランク抜きは使わず、六角で回すネジを閉め込んでいけばOK。
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